レギオナルリーガ南地区2019/20シーズン
JUOです。
前回、ドイツ国内の強豪クラブを紹介しましたが、今回は僕の所属するレギオナルリーガ南地区に今シーズン所属する全クラブを紹介したいと思います。渡独後のチーム選びに是非役立ててください。
最もタフなリーグ
ドイツ1部は現在5つのリーグがありますが、その中でも最もタフと言われているのが南地区です。理由は主に①リーグ自体のレベルが高い、②移動距離が長い、という二点になります。①はフットサルの強豪が揃うバイエルン州が所属している点にあります。以前の記事にも書きましたが、バイエルン州はフットサルが盛んな地域の1つです。2部のバイエルンリーガは1部のクラブと同等の強さのクラブが存在しますし、現役の代表選手もプレーしています。そのリーグを勝ち上がったクラブが所属しています。また南地区は代表選手が最も多いリーグになります。そして昨年のドイツ王者も南地区から誕生しました。②の移動距離は相当タフで、最も長いです。西はヘッセン、東はチェコとの国境沿いまでとかなり領域が広いリーグで、最長バスで8時間の移動が強いられます。これは今のところ他のリーグのは無い移動距離です。とにかく勝ち上がることも生き残ることも、体力的にも精神的にもタフさが求められるリーグなのです。
チーム一覧
今シーズンの所属10クラブの分布になります。
州ごとの内訳は
ヘッセン2チーム、バーデンビュルテンベルグ3チーム、バイエルン5チームという分布になっています。
やはりバイエルンが最も多く、僕らヘッセンのチームからすると半年のシーズンで5回は7時間以上の移動を強いられることになります。
バーデンビュルテンベルグまでは大体2時間半ほどの移動になります。
チーム紹介
①TSV Weilimdorf
今シーズン1位※第13節終了時点
前回の記事で触れたので割愛します。
②SSV Jahn 1889 Regensburg
ホームタウン:レーゲンスブルグ
今シーズン順位:2位※第13節終了時点
昨シーズン成績:リーグ2位、プレーオフ予選敗退
南地区ではWeilimdorfの対抗馬という位置づけで、毎年リーグではほぼ負けなしで2位に食い込みます。
ただ今シーズンは昨年同様2位につけているものの、昨年までの勢いは無く、プレーオフを逃す可能性も十分にあります。
サッカーはブンデス2部に所属する強豪クラブです。
③FC Deisenhofen
ホームタウン:オーバーハヒング(ダイゼンホーフェン)
今シーズン順位:3位※第13節終了時点
昨シーズン成績:3位
3番手クラブという印象です。昨シーズンまではWeilimdorf、Regensburgと共に三強と言われていましたが、今シーズンは3位ながら、年明け以降調子を落とし、気づけば4位以下との勝ち点差は1に。残留争いの可能性もあります。代表の候補選手が数人所属しています。
④TV Wackersdorf
ホームタウン:シュヴァンドルフ(ヴァカースドルフ)
今シーズン順位:4位※第13節終了時点
昨シーズン成績:4位
今シーズン立ち上がりはかなり調子が良く、途中まで2位と躍進しましたが年明けに失速。気がつけば4位に転落しています。
旧ユーゴスラビア系の選手が多いクラブになります。またホームタウンがチェコの国境近くにあるため、西側からの移動は非常にタフです。
⑤SV Pars Neu-isenburg
ホームタウン:オッフェンバッハ(ノイ=イゼンブルグ)
今シーズン順位:5位※第13節終了時点
昨シーズン成績:ヘッセンリーガ(2部) 2位
今シーズン昇格したクラブになります。ちゃんとフットサルをしてくるチームでは有りませんが、それでも今シーズンはRegensburg やDeisenhofen 相手にアップセットをするなど、わからないチームでもあります。またクラブとしては多文化共生に関する催しを開催するなど、スポーツを通じた社会貢献運動に非常に力を入れています。外国人選手も非常に多いクラブになります。
⑥G.O Rhein-Main futsal
ホームタウン:レーダーマルク(オーバーローデン)
今シーズン順位:6位※第13節終了時点
昨シーズン成績:5位
僕の所属するクラブです。DFBのライセンスを持ったコーチが数人いて、正真正銘のフットサルをプレーすることに特化しているクラブです。また若手選手が非常に多く、平均年齢も25歳を下回っていて、州選抜の主力のほとんどが所属するなど育成に力を入れているクラブでもあります。毎年残留争いをしながら中位でフィニッシュしますが、今シーズンは年明け以降成績が上り調子でプレーオフ争いの可能性もわずかに残しています。
⑦TSV Neuried
ホームタウン:ミュンヘン(ノイリート)
今シーズン成績:7位※第13節終了時点
昨シーズン:7位
誰もが知っている大都市ミュンヘンに位置するクラブです。17/18シーズンのバイエルンリーガチャンピオンで昨年は得失点差でなんとか残留を決めたクラブです。今シーズンも常に降格圏か7位につけています。ただ昨年もそうでしたが土壇場でアップセットを起こしたり、劇的な試合をすることから、リーグでは最も分からないチームという位置づけです。去年まで、同じミュンヘンを本拠地とする1860 Münchenも1部に所属していました。資金面や選手層は明かに1860の方が上ですが昨年はなぜがNeuriedが残留を果たしました。
⑧FC Penzberg
ホームタウン:ヴァイルハイム=ショーンガウ(ペンツベルグ)
今シーズン成績:8位※第13節終了時点
昨シーズン成績:バイエルンリーガ(2部) 1位
昨シーズン強豪揃うバイエルンリーガを優勝し昇格してきたクラブなので前評判は高かったのですが、中々勢いに乗れていないチームです。今シーズンは18試合中14試合を既に消化しており、残りの4試合中3試合が上位3クラブとの対決と厳しい戦いが予想されます。
レギオナルリーガは8位以下の3チームが自動降格というレギュレーションです。残留を達成すれば、来年州から選手を補強し上位を狙ってくるでしょう。
⑨Villalobos F.C.
ホームタウン:カールスルーエ
今シーズン成績:9位※第13節終了時点
昨シーズン成績:6位
現行のレギオナルリーガ誕生以来、常に1部にいたクラブですが、今年ついに降格しそうなクラブです。シーズンが始まる前は強いクラブという印象でしたが、今シーズンは大量失点を繰り返すなど守備が崩壊し、年明け以降悪い意味でほぼ手がつけられないチーム状態にあるみたいです。戦力としてはリーグの中でも悪い方ではなく、元ドイツ代表の選手も所属しています、ただあと5試合で8位とは7ポイント差。厳しいシーズンになりそうです。
⑩Gehörlosen SV Karlsruhe
ホームタウン:カールスルーエ
今シーズン成績:10位※第13節終了時点
昨シーズン成績:バーデンリーガ(2部) 2位
チーム名に冠してある"gehörlos"(耳の聴こえない)の言葉の意味通り、デフの選手で構成されたチームです。今シーズン、バーデンリーガから鳴り物入りで昇格するもここまで2勝しかあげられず、非常に苦しい状態にあるチームです。そもそもバーデンリーガは各地域の2部リーグの中でも競争力という点では劣るリーグの為、地域としてレベルの底上げが必要な気が個人的にはしています。ただ普段障がい者スポーツに携わる身としては、国トップリーグにこのようなクラブがあるということは、非常に意義のある事だと思っています。そして同時にドイツがいかに共生という点で進んでいるかを実感することができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
僕が所属するレギオナルリーガについて少しでも知って貰えたらと思い書きました。最もタフなリーグで、レベルも他のリーグよりも遥かに拮抗しています。実際今シーズンも3位から8位までの勝ち点差が4ポイントと1試合落とせば降格が見えてくる、逆に1勝で上位進出が見えてくるという状態です。去年まで強豪と言われていたクラブが、思わぬ苦戦を強いられたり、昇格組に負けたりということがしばし起こっています。中でプレーしている身としては毎試合非常にハラハラしますが、同時に面白さも感じています。2年後にはブンデスリーガができます。どこのクラブにもチャンスがあるという点でこのリーグは最も進出の価値あるリーグなのでは無いかと思います。
是非参考にして見てください。