JUOのブログ

ドイツのフットサルやサッカー情報、視覚障害者スポーツロービジョンフットサル日本代表としての活動など、自分が普段関わるスポーツに関して書きます。留学情報や趣味のアメフト観戦についてもたまに

超人見知りの自分がドイツでチームに溶け込んだ方法

JUOです

 

今日はサッカーをしに海外に来る日本人がつまづく最大のテーマの1つである、「コミュニケーション」 という事をテーマに話をしたいと思います。

この「コミュニケーション」。結構日本では軽視されがちで、「上手ければいいんだろ」という認識を持っている方も結構多いと思うのですが、海外でプレーしたいならコミュニケーションは超大事です!
高卒・大卒の選手は恐らくアマやセミプロカテゴリーから入ることが多いと思うのですが、そのレベルでは「助っ人」というより、「知らない外国人」という認識でチームに入団する事になります。

 

要するに、、

「お前何者?」

から始まるわけです。その状態から入るのですから、まずチームに溶け込み、そこで市民権を得ない事には試合云々まで事が進みません
それが原因で試合出れなくて帰ってしまう選手も全然います。せっかく海外に来てるのに本来の技量が発揮できずに帰るのは非常に勿体無いですよね。(まあそれも含めて技量なのですが)

 

なので今回は練習参加も入れて数カ国でプレーしてきた僕がチームメイトとどうコミュニケーションをとってチームに溶け込んでいったかを発表したいと思います。

 

とまあ偉そうに言ったものですが、それは僕自身チームに溶け込むということに関して、どちかと言えば上手い方だと思ってるからです。。

正直言うと僕はサッカーやフットサルは下手くそです。ビックリするほど。
ただ現在、ドイツ代表や中欧系の代表選手もプレーするフットサルドイツ1部リーグで、一応第一キーパーとしてで試合に出ています。(出始めたのここ3試合くらいですが笑)、その他にも明かに自分には技術不足だろっていう、サッカードイツ4部クラブと契約したりしてきました。多分これってコミュニケーションとかチームに溶け込む力が自分にはあって、それが監督やスタッフからチームのプラスになると評価されているからなんだと思います。まああまり聞こえは良くないですが、ボールを扱う技術とかではなく、キャラクターでやったきた選手なんです。だからこそ言えます。チームの一員になることの大切さを。そしてその為に僕が実践していた5つのことを皆さんにシェアしたいと思います。

 

ここまで読んで、「人見知りだから、キツイかも」と思った方、大丈夫です。
僕も超がつく程の「人見知り」です。大学でも顔見知りと遭遇するのが結構嫌で、気づかないフリしちゃうレベルです。初対面からギャグをかますなんてのはもってのほかです。
あと、ブログやTwitterで散々「語学できなきゃ話にならん」と偉そうに豪語している割に、そこまで高い語学力はありません。ネイティブの口語がわからない事はしょっちゅうあります。(スタッフ、選手間のやり取りは問題無くできるけど)
ただそんな自分でもチームメイトとコミュニケーションを取ってきました。決して無理することなく、ごく自然に。普通すぎて誰にでもできます、それを言葉のうまく通じない海外で出来るかってだけです。大丈夫です出来るはずです。

 

 

 

その前に、、、

海外で僕が当初理想としてきたけどこれは自分には合ってないなと思って断念した例をあげたいと思います。

 

①川崎宗則選手の様なコミュニケーションモンスターになる

海外チームに溶け込むお手本としてまず挙がるのは川崎選手ですよね。メジャーリーグという最高峰で自分だけのポジションを築き上げた、まさにコミュニケーションモンスターです笑。(僕と違い、もちろん技術も超一流!)
彼のようになることは理想だと思いますが、無理に目指す必要は無いと思います。あれは常人には出来ませんし、そこを目指して無理に自分の個性を殺すのはかえって逆効果だと思います。川崎選手は彼の元々のパーソナリティがあったからこそあのキャラクターになれたのだと思います。僕には絶対できませんし、別に無理しなくてもチームの一員になることはできるというのが僕の持論です。

 

②第一印象に全てをかける

第一印象ってとても大事ですが、シーズン通して一緒にいる関係ですからスタートで無理しても、後々自分がしんどくなるだけです。
よく日本の大学とかでも、4月めちゃくちゃ頑張る人いますけど、実際相当疲れるだろうなと思って見てます。
僕の中では人間関係は時間をかけて構築していくものだと思っているので、最初だけ面白い振る舞いとかよりは、常に自然で、たまにユーモアのある振る舞いってのが、自分にも無理なく人と良い関係が築くコツだと思っています。まあ最初の1ヶ月とかは「悪い印象は与えない様にしよう」とだけ考えています。ドイツ人は何より個性に寛容ですから、無理せず自分らしい振る舞いができれば問題ないと思います。

 

 

僕が実践した5つのこと

①愛されるキャラクターになる

②1人仲良しを作る

③行き帰りの車に乗せてもらう

④練習中や試合中はめちゃくちゃ声出す

⑤とにかく楽しむ

 

 

 

①愛されるキャラクターになる

チーム内で立ち位置を確立します。それもポジティブな方向で。その中でも以下を僕は自然体でやっていました。

笑顔で接する
とりあえず常に笑顔でいましょう、基本的にはいい奴になれます。まあ対人関係の基本だと思います。

・挨拶に+一言を入れる
これは毎度実践できてるかと言えばそうではありませんが、挨拶の際、握手だけで終わるのは寂しいので、調子とか怪我の具合を聞くと少しですがコミュニケーションが取れます。

・バカな事をする(人にギリ迷惑をかけない程度に)
面白い奴は好かれます、日本でも外国でも同じです。ただ外国の場合は面白いことのハードルが日本より低いです。この間友達の車で帰る際、冗談で「トランクに乗ってもいいよ」と言われたので、マジで乗ったら大ウケでした。日本だと「は?」ってなるようなこともこっちだと結構ウケます。あとは各国のちょっと汚い言葉をチームメイトから聞いておいて、何気ないところで使うと結構ウケます。

・感情表現を豊かに
まあこれはプレーヤーなら当たり前ですが、練習や試合中は感情表現を少しオーバーにするようにしてます。まあこれはみんなそうだからです。

・ハイタッチを大切に
僕は練習中や試合中ことあるごとにハイタッチしてます。なんか心が繋がった気がするからです。

超簡単。これをやって嫌われることはないでしょう。こいつ良い奴だなという印象は間違いなくつきます。

 

 

②1人、仲良しを作る

自信がないドイツ語を大勢の前で話すのってハードルが高いですよね。自分は日本語でも大勢の前で話すのが好きではありません。なので大勢の前はできないけど、せめて一対一や少人数の時はここぞとばかりにたくさん話すようにしています。この方法でまず1人、仲のいいチームメートを作ります。そうすると、その彼が別のチームメートと一緒にいるときに話に混ざりやすくなります。そうやって1人から輪を広げていくのです。気がつけばみんな友達みたいな感じになります。最初は無理に全員と仲良くなろうとせず、1人と仲良くなってください。ドイツで日本と違うなと思う点に、仲良しグループはあるけど、基本的に全員の仲がとてもいいです。それを利用するだけです。1人と繋れば自然と全員と繋がります。

 

③行き帰りの車に乗せてもらう

これは是非やってください。会話のチャンスが増えますし、聞くだけでもドイツ語の勉強になります。
大体チームには1人くらい近くに住んでいる選手がいます。その選手が車で来てる場合、「近くまで乗せて」と頼んでみましょう。いない場合は近くの駅まででもと頼んでみましょう。日本では憚られそうなことですが、ドイツでは相当うざい奴でなければ快く乗せてくれます。ドイツ人は「車に乗せるの大好きかよ」と思うくらい乗せてくれます。向こうから「帰り乗ってけよ」と言ってくれることも全然あります。僕は断られたことありません。2人だったらめちゃくちゃ話せますし②の「1人と仲良くなる作戦」ができます。複数だったら他の人の話も良く聞けますよね。これを1シーズン続ければ、その選手とは結構仲良くなってると思います。僕もチームでの仲良しは同じ車で来てるメンバーです。

 

④練習中・試合中は声出しまくって、主張する

大勢の前はハードル高いと言いましたが、練習中はみんなの前であろうが言いたいことは言ったほうがいいです。でなきゃ本当の信頼を得ていくのは難しいと思います。まあこれは日本でも基本でしょうが海外に来た途端出来なくなる人いますよね、僕は日常生活とかではそれができない分、せめてプレー中はやろうと決めて割り切っています。練習中は誰よりもでかい声で指示を出し、分からないところはコーチやチームメイトに聞く。違うと思ったことは違うと言う。やってみると意外とシンプルで、且つ実践できるとかなり良い方向に進みます。
現在のチームに入りたての頃、僕はコーチが怖すぎてイエスマンでした。ただある時、練習中にこれは違うかもなってところを結構ハッキリ伝えたら「なるほどな」って感じで受け入れてくれて。そこから向こうが自分に対してポジティブな声かけをしてくれたり、より積極的に意見を求めてくれようになりました。分からないですが、おそらくイエスマンよりも、意図を持っていてそれを伝えてくれる人の方が圧倒的に評価される文化なのだと思います。今考えるとチーム内の立ち位置が劇的に変わったのはそこからで、試合にも使われるようになりました。ただここで1つだけ注意して欲しいのは自分の主張もするけど、相手の主張もちゃんと受け入れなければいけないということです。後者あっての前者で、これはセットです。単純に言いたいことだけ言うというのはこちらの文化とは違うと思います。

 

⑤目の前のことをとにかく楽しむ

これ日本でも当たり前のことですけど、楽しそうな人の周りってなぜか人って寄ってきますよね。それはこっちでも一緒です。
こっちでプレーしてたり、生活してると、言葉ができなかったり、思い通りにいかないことが多くて、イライラしたり不安になって、練習行くの憂鬱になったりするんですよね。そういう時って基本的に人間関係も上手くいきません。だったらせっかく海外にいる、なれない環境でプレーしている。このことを割り切って楽しんだ方がいいです。何言ってるのか分からないとか、思い通りに指示が出せないとかそーゆうことを。そのマインドを持つだけで僕は劇的に練習であったりチームメイトと一緒にいる事が楽しくなり、普段話さなかった選手ともかなり仲良くなれました。元々好きでフットボールをやっているなら楽しむ余裕は忘れずにプレーしましょう。人間関係にも絶対活きてくるはずです。

 

 

最後に 〜それでもやっぱり語学が大事〜

僕の実践例を挙げましたが、これらはあくまで導入。これより先のステップに行く為にはやっぱり語学力がどれだけあるかだと思います。外国においてはこれが、自信を持って発言するということにも繋がってくると思いますし、言っていることを100%理解できれば信頼は圧倒的に得やすいです。だから語学力を高める努力はやめてはいけません。
逆に語学ができれば、以上で挙げたものなんて本当に必要ないと思います。目指すは上の5つを満たす事ではなくその先のさらなるコミュニケーションであるべきです。そこだけは勘違いの無いように。

 

いかがだったでしょうか、読んでの通り、書いたことに何も特別なことはありません。日本でも同じことです。結局は人と人なので大枠は変わらないと思います。むしろ日本よりも細いところを気にする人はいないので、関係構築は簡単なような気がします。いかに自然にフレンドリーになれるかが結局は重要なのじゃないでしょうか。

 

参考になったかは分かりませんが、どうか実践してみてください。

 

ではまた。

 

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